教えて!先生!腰痛の専門医による安心アドバイス 監修:神経内科学、整形外科学、リハビリテーション学、ペインクリニック、東洋医学等を治療に取り入れた腰痛・ヘルニアの専門医療機関

頚椎椎間板ヘルニア

質問と回答

頚椎椎間板ヘルニアとはどんな病気ですか?

首には頚椎と呼ばれる骨が7個あり、骨と骨の間には椎間板と呼ばれる、軟骨でできたクッションがあります。このクッションが加齢とともに水分を失い弱ってきます。クッションの中心部に当たる軟らかい部分が飛び出てきて、神経である脊髄や神経根を押すのが頚椎椎間板ヘルニアです。

典型的な症状は、初期には首が痛く、だんだん肩甲骨あたりに移ってきます。また、しびれが肩から手にかけてよく出現します。ひどくなると、上肢の力も落ちてくることがあります。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアにはどうしてなってしまうの?

頚椎椎間板ヘルニアも腰椎の場合と同じく、椎間板への圧力が主な原因となります。非常に可動性が大きい部位であること、構造上腰椎よりも外からの負担に弱いことなどから、腰椎とは違い、重いものを持ったりすることが直接の負担とはなりにくいですが、姿勢や外力の影響を大きく受けると言えます。そのためラグビーなどのコンタクトスポーツ選手にも多く見られます。その他、喫煙や遺伝なども発症に関わると言われています。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアの症状にはどんなものがあるの?

軽度の場合、首の痛み、肩こり、軽い手のしびれなどを訴えます。徐々に首を反らす動きが制限されるようになり、腕や手に痛みが走るようになります。重症化してくると手や腕の感覚が無くなったり、握力を始め筋力が低下してきます。手先を使う作業が上手くできなくなり、場合によっては下半身にも症状が出現します。あとは膀胱直腸障害と言って尿や便が出にくくなったり、逆に頻尿や失禁がみられることもあります。

重症例では早期の治療が非常に重要ですので、注意が必要です。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアはどんな人がなりやすいですか?

当院での男女比は約3:1で男性に多く、20代から70代まで各年齢層の方が手術を受けており、男女とも働き盛りの30~50代にピークがありました。

20代で頚椎椎間板ヘルニアになるのは、首を酷使する、格闘技の選手やラグビーの選手に多く見られます。

中年以降では、下から上ばかり見ている電線の仕事や、黒板を書く姿勢が良くないせいか、教師の方を何人か経験していますが、首に負担のない職業の方も多くいます。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアの診断は?

発症の仕方(いつから、原因はあるか、他の病気はないか)、痛みの評価(どこが痛いか、いつ痛いか、どんな格好で痛いか)に加え、シビレがあるか、力は入るかなどの神経学的な所見を詳しく見ていきます。そして、画像検査として、レントゲン検査とMRI,CTなどで診断します。

頚椎は腰椎と比べて小さいので、画像も小さく高い解像度が必要で、高性能な検査機器が必要です。また画像診断は、症状と照らし合わせての判断が必要ですので、経験を積んだ専門医によるものが望ましいと思います。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニの治療法はどんなものがありますか?

まずは姿勢や生活の注意が大事です。同じ姿勢を長く続けたり、重い物を持ったり、かばんを肩からかけたりするのは避けてください。 痛みのでる姿勢は避けましょう。 湿布や痛み止めを使うのも有効です。 リハビリで、牽引療法や温熱治療、運動療法も効果があります。

以上で効果が望めないようなら、神経の近くに痛み止めを打つブロック注射が有効です。生活に困るような痛みが長引くときや、麻痺や感覚障害などの神経症状が強い時は手術も考えます。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアの手術以外の治療にはどんなものがあるの?

手術以外の治療で多く行われているのは、注射、薬物療法、装具療法、リハビリぐらいでしょうか。

注射治療は痛みを感じる信号をブロックして、痛みを抑えます。薬物療法は、炎症を抑えたり、神経の働きを良くすることで症状を緩和します。装具療法は頚椎カラ―と呼ばれる固定具を利用して負担を軽減し、リハビリでは運動療法やストレッチ、各種物理療法(電気治療や超音波治療)を用いて筋力や柔軟性を改善して症状の緩和を目指します。

状態に応じてそれぞれを組み合わせて治療していきます。

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアの手術にはどんなものがありますか?

前方(喉側)から大きく切開して、椎間板と飛び出したヘルニアをすべて切り取り、椎骨同士を金属や骨移植で固定する手術「前方固定術」が長年、標準手術とされてきました。ただし、傷が大きくなることや、固定した上下の椎間板が悪くなることが問題になることがあり、最近ではそれを克服した、経皮的内視鏡を使う手術が行われています。

内視鏡で前方からヘルニアを摘出する手術や、後方から神経の圧迫を取り除く手術もあり、小さな傷で手術できるようになりました。

当院の頚椎椎間板ヘルニアの手術についてはこちら

↑ このページのトップへ

頚椎椎間板ヘルニアに対する経皮的内視鏡の手術について

代表的な術式であるPECD(経皮的内視鏡下頚椎椎間板摘出術)は、まず首の前方から直径約4mmの金属製の筒を椎間板に挿入し、その中に内視鏡を入れて、神経を押しているヘルニアだけを取り除く手術です。 技術の進歩により、近年この手術が可能になりました。 傷は4mmほどで、まず細いはりを椎間板に刺入し、少しずつ丸い筒で押し広げながら、約4mmの筒を設置します。その中に内視鏡を入れて、画像を確認しながら、悪い部分だけを取り除く究極の最小侵襲手術です。すぐれた光学システム、極小機器、熟練した手術技術が必要です。

頚椎椎間板ヘルニアでは前側のヘルニアと後ろ側の骨に挟まれて、神経が傷害されます。そこで、上記で説明した方法以外に、後ろ側から骨を削り、神経の圧迫を取り除く方法もあります。神経の後方には骨と筋肉しかないので、気管、食道や大血管がある前方からの手術に比べ、安全性が高いのが特徴です。ヘルニアが硬く、とりにくい場合や、骨の変形が強い頚椎性神経根症などの場合は前方手術が難しいことがあり、後方内視鏡の手術で、安全に痛みを取ることができます。

↑ このページのトップへ

親が頚椎椎間板ヘルニアで手術をしています。遺伝しますか?

椎間板は誰でも年齢とともに水分が減って弱ってきます。歯や目が年齢とともに弱くなるのと同じです。この椎間板の強弱には遺伝子との関連性も指摘されています。 また、脊髄が走る脊柱管には、広い・狭いがあり、狭い人は小さなヘルニアでも症状が出やすく、広いと神経の逃げ道があり、症状は出にくくなります。

椎間板の丈夫さと脊柱管の大きさは、生まれ持った遺伝子の影響を受ける場合もあり、親がなった場合はなりやすい可能性はあります。ただし、必ずなるわけではなく、環境によるものが大きいと言えます。

↑ このページのトップへ

頚椎ヘルニアを予防するにはどうすればいいの?

頚椎ヘルニアを予防するには、まず姿勢を改善することが重要です。人間の頭部は非常に重たいため、猫背などの姿勢が崩れた状態は頚椎に大きな負担がかかります。また、強く首を反らしたり、衝撃を与えることを避けるのも重要です。

そして、負担を減らすだけでなく、負担に耐え得る身体を作る事も大切です。柔軟性を上げたり、筋肉を鍛えたりすることがそれに当たります。一人ひとり状態や、置かれている環境は違いますので、自分に合ったヘルニア予防策を講じることが重要と言えます。

↑ このページのトップへ

ヘルニアなど腰痛・しびれについてのお問い合わせ・診療予約

あいちせぼね病院
東京腰痛うクリニック
あいちせぼね病院 TEL 0120-000-568
東京腰痛クリニック TEL 03-5537-3885

監修 伊藤 不二夫

医療法人 全医会
あいちせぼね病院 理事長

日本整形外科学会専門医
医学博士
(名古屋大学 医学部卒・大学院修了)

企画:河重 俊一郎
(あいちせぼね病院 理学療法士)

↑ PAGE TOP