教えて!先生!腰痛の専門医による安心アドバイス 監修:神経内科学、整形外科学、リハビリテーション学、ペインクリニック、東洋医学等を治療に取り入れた腰痛・ヘルニアの専門医療機関

腰の疲労骨折・脊椎分離症

質問と回答

脊椎分離症とはどんな病気ですか。

脊椎分離症の始まりは、小学生から高校生頃の成長期に、運動などによる機械的ストレスが背骨の一部に過度にかかることで、骨がストレスに負けて疲労骨折を起こすことにあります。この骨折が治らず、つかないまま成長してゆくと脊椎分離症という状態になります。

分離症にならないようにするために、子供が、運動をしていて急に腰が痛くなったと訴えてきたら、まずこの病気を疑います。早く診断がなされて適切な治療が行われれば、骨折は癒合して正常な骨の成長が期待できます。

↑ このページのトップへ

どうして腰の疲労骨折がつかない状態になってしまうのですか?

疲労骨折の初期には通常行われるレントゲン検査では発見できません。そして、診断がつかないまま1~2週も運動を止めておとなしくしていると痛みは軽くなります。痛みが取れれば大たいしたことは無かったと思ってしまい、この年頃の子供はすぐにでも運動がしたくなりますので、運動を再開して、そしてまた痛くなり、また休んで・・・としているうちに疲労骨折がつかなくなった偽関節という状態になり、分離症になってしまうのです

↑ このページのトップへ

腰の疲労骨折を初期に発見するにはどうしたらよいのですか?

最も感度の良い検査はMRIです。

ちょっと専門的になりますが、骨折した骨は通常の骨と違い、T1強調像で黒くT2強調像で白く写ります。レントゲンで分からないような初期の疲労骨折も黒白に写ってきます。分離が生じる部分は骨の決まった部分なので、そこに骨折のサインが無いか、丹念に画像を読影することで診断が付きます。そしてCTも初期の疲労骨折を発見するために有力な検査です。特に、骨折の形態を詳しく観察することが出来ます。

↑ このページのトップへ

腰の疲労骨折の治療はどうしたらよいですか。

この年頃の運動好きな子供には酷ですが、まず運動を禁止します。そして、腰を反らすことを制限するコルセットを装着します。これで骨折がつくのを待つことになります。

しかし、骨がつくまでには何ヶ月もの長い期間がかかり辛抱が必要です。また、骨折が見つかった時期が遅れた場合などには、なかなか骨折がつかずさらに長い期間がかかったり、場合によっては残念ですが最終的に骨の癒合が得られず脊椎分離症になってしまうこともあります。

↑ このページのトップへ

腰の疲労骨折を起こさないために予防法はありますか。

分離症になる子供の多くが、非常に体が硬く、体力測定で行う立位体前屈で手が床に届きません。これは、太ももの後ろの筋肉(ハムストリングス)が硬いためで、骨折が生じる原因の一つとなっています。したがって、ストレッチをして体を柔らかくすることが予防につながります。

また、一度疲労骨折を生じた子供の骨折がついて運動を再開するのも、ストレッチ体操をして十分に体が柔らかくなってからにします。さもないと、再び骨折を生じることになりかねません。

↑ このページのトップへ

良いストレッチ方法はありますか?

ネットなどで調べてみるといろいろなストレッチ体操が検索出来ますが、ジャックナイフストレッチ法が最も有効です。

とても体の硬い子供でも、比較的短時間に手の平が床に付くようになります。具体的には、しゃがんで、足首をしっかりと握り、胸と太もも全面をぴったりとくっつけます。そして、胸と太ももが離れないようにしたまま、膝を出来るだけ伸ばして10秒間保ちます。これを5セット、朝晩2回行います。

↑ このページのトップへ

疲労骨折がつかなくなってしまった脊椎分離症はどんな症状ですか。

分離症の前の病態である、腰の疲労骨折についてお話しました。それでは、もう骨が癒合しない分離症はどんな症状かというと、なんと言っても腰痛で、比較的若い頃から体を使った仕事やスポーツの後などに腰痛を感じることが最も多いようです。ただ、ほとんど一生大きな問題無く過ごす方がいる一方で、腰痛に悩まされてスポーツや体を使った仕事に支障の出る方、さらには日常生活にも腰痛や下肢痛が出現し、若くして手術を必要とする方まで幅があります。

↑ このページのトップへ

分離症の症状に幅があるのは何故ですか。

分離部分の骨欠損の程度が大きいと骨が不安定となり、腰痛を生じやすくなります。それは、スポーツなどで不可が掛かったときに炎症を生じ易いためです。また、分離部の変性が進みそのすぐ下を通る神経を障害する様になると、腰痛ばかりでなく下肢痛(坐骨神経痛)が出現します。さらに分離だけでなく、下の椎体との間にずれを生じる分離すべり症の状態となっている場合もあります。このように、分離の状態には幅があり、検査を受けてご自分の分離の状態を把握しておくと良いでしょう。

↑ このページのトップへ

分離症と言われました。日頃どのような注意をして行けばよいですか。

腰痛とうまく付き合うために、ご自分の分離の状態を把握し、どの程度の負荷(運動や仕事)をすれば腰痛が出現するかを覚えて、その範囲内の生活にして行くことがまず出来ることです。そして、ストレッチ体操や筋力(腹筋、背筋)訓練をすることで、同じ動作でも腰に掛かる負荷を減らして行くことで、生活のレベルを上げて行くようにします。どうしても腰に負担の掛かる事をしなければならない時には、前もってコルセットを使用するのも良いでしょう。

↑ このページのトップへ

分離症の手術はどんな手術ですか。

分離部の骨を癒合させて正常な状態にする分離部修復術は、二次的に生じる骨や椎間板の変性が少ない場合に適応となります。分離部切除術は分離部で増殖した組織のためにすぐ下を通る神経が障害を受けている場合に選択されることがあります。二次的な変性や神経障害が進行している場合には、一つ下の椎体との間を固定する脊椎固定術の適応です。

このように手術方法も分離症の程度や状態によって種々の方法があり、病状をよく検査し把握することが大切ですので、専門病院でご相談されると良いでしょう。

↑ このページのトップへ

ヘルニアなど腰痛・しびれについてのお問い合わせ・診療予約

あいちせぼね病院
東京腰痛うクリニック
あいちせぼね病院 TEL 0120-000-568
東京腰痛クリニック TEL 03-5537-3885

監修 伊藤 不二夫

医療法人 全医会
あいちせぼね病院 理事長

日本整形外科学会専門医
医学博士
(名古屋大学 医学部卒・大学院修了)

企画:河重 俊一郎
(あいちせぼね病院 理学療法士)

↑ PAGE TOP