しみ
シミの種類と治療法選択順


A:最も効果が高い。 B :ある程度有効な治療法
C:補助治療として有益。ー:効果は期待できず
シミの種類と特徴~代表的シミ~


正確診断と適切な治療を:シミには多くの種類があり、専門医の正確な診断が大切です。時には複数のシミが重なっていることもあり、経過を見ながら治療の順序を工夫していくことが大切です。また各種の医療機器を組み合わせての治療もあります。
シミの代表的治療器 ~Qルビーレーザー治療器~

Qルビーレーザー照射は正常皮膚にはダメージを与えず、色の濃い部分の異常角化細胞とメラニン細胞を選択的に破壊します。
老人性色素斑・後天性真皮メラノサイトーシス・母斑には最適な医療機器です。

肌のターンオーバーの低下はシミを作る
紫外線でメラニンの過剰生成があると、ターンオーバーが追いつかずシミとして現れます。
老人性色素斑の治療

老人性色素斑Qルビーレーザー1回施術例
老人性色素斑にQルビーレーザーを20ショット照射、4ヶ月後に回復した症例
老人性色素斑Qルビーレーザー施術経過
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1
Qルビーレーザー照射
洗顔後1cm2につき約10ショットのパチパチ感の照射を10分程します。直後白く抜けた感じになります。
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2
創傷保護テープを貼付
治療箇所へのシールは保潤と紫外線防御をします。カサブタに変化しますので約2週間はそのままとします。
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3
カサブタが剥がれピンク肌に
カサブタが剥がれた跡はピンク色となり、やがて治まりますが、まれに炎症が継続することもあり別のケアが必要となります。
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4
6ヶ月後炎症が取れ綺麗に
必要に応じてケアシスによる抗炎症薬の浸透法を併用すると炎症はおさまり、綺麗な肌が再生してきます。
ケアシスによる抗炎症・補充療法

Qルビーレーザー照射はメラニンを選択的に破壊しますが、ダウンタイムもあり、時には照射後の炎症性色素沈着を起こすこともありえます。ケアシスにより毛穴を電気的に広げVit C・ヒアルロン酸・トラネキサム酸等を浸透させ美肌を守ります。
後天性真皮メラノサイトーシスの治療
ADM (Acquired Dermal Melanocytosis)
後天性真皮メラノサイトーシスとは?
両側性に頬骨を主体に小さなシミが多数でき、 鼻翼にも広がります。メラニンが真皮上層〜中層の深い所に存在するため灰色〜やや青色でモザイク状を呈します。Qルビーレーザーが有効です。


皮膚深層にメラノサイトが存在するため、肌深層へ届くQルビーレーザー治療が適応となります。
1〜2ヶ月後にかさぶたが取れますが、残っていることも多く、6ヶ月毎に3〜5回施術を行います。

QルビーレーザーはADMに対してよく反応し軽減させますが、時に炎症後色素沈着を起こすこともあります。
治療途中は紫外線対策と保湿に留意し、ケアシスで美容液Vit A・Vit C・ヒアルロン酸・トラネキサム酸・幹細胞上清液等々で肌のケアを併用治療するとよいでしょう。
シミの代表的治療器 ~ライムライト~

ライムライトは短い波長の光治療器であり、角質・表皮の浅い層に作用し、肌のターンオーバーを促進し、シミ・そばかす・くすみを改善してくれます。
肌への刺激がやさしいので、まずはライムライトをお勧めします。
そばかす (雀卵斑)の治療

色が濃く形がはっきりしたそばかすは表皮の浅めに存在します。ライムライトを5回程照射すると良いでしょう。
数日間、軽い落屑が認められる場合がありますが、目立つ程ではありません。時に再発することがあり、追加治療することもありえます。

直径3~5ミリ程の小さなシミが左右の頬と鼻を中心に広範囲に点在しています。遺伝的な要因もありますが、紫外線で悪化します。
ライムライトを1ヶ月おきに5回照射した例です。そばかすはほぼ消失し、くすみもとれお顔全体が明るくきめ細やかに輝くようになりました。
シミの代表的治療器 ~液体窒素~

脂漏性角化症

脂漏性角化症は液体窒素で治療
表皮の角化細胞が異常に増殖して、表皮が突起しイボ状になり、同時に基底層ではメラニンが増加し褐色〜黒色になってきます。顔や首に多くみられます。
液体窒素を綿棒で塗布すると、細胞は凍結壊死を起こして黒色のカサブタができてきます。2週おきに複数回繰り返すと、少しづつ色は薄くなり、突起も平らになってきます。
いぼ

広く密な突起イボは液体窒素スプレーで治療します。かさぶたは1〜2週後に自然に剥がれてきますので、無理に剥がさない様にしましょう。紫外線対策には十分気をつけてください。
ケアシスを併用することで、肌荒れを予防することができます。
シミの代表的治療器 ~ケアシス治療~

ケアシスとは電気で毛穴や細胞間隙を広げ、美容液を手塗りの約300倍も真皮深層にまで浸透させる治療法です。
肝斑

肝斑にはケアシス治療とトラネキサム酸を
肝斑の主な原因はホルモンバランスの乱れによりますが、肌の過剰な摩擦や紫外線により炎症後色素沈着が生じて一層悪化します。
ケアシスによるトラネキサム酸・Vit C・ヒアルロン酸を手塗りの300倍真皮層へ浸透させる治療が有効です。トラネキサム酸・Vit Cの内服薬も併用します。
炎症後色素沈着

炎症後色素沈着にもケアシス治療を
炎症後色素沈着は、ニキビ跡、強い日焼け、虫刺され、アトピー皮膚炎、レーザー治療後等によって生じ、摩擦や一部化粧品等で悪化します。
ケアシスで美白美容液(トラネキサム酸・Vit C・ヒアルロン酸)をしっかりと真皮奥まで浸透させます。数回繰り返しますが、月1程度の維持療法が必要となります。内服・化粧品等も併用すると良いでしょう。
シミ(老人性色素斑、ADM、雀卵斑、肝斑)~シミには色々なものがあります~
顔にできる茶色や灰色の「シミ」と一口に言っても、実際は様々な疾患が存在します。
1.老人性色素斑

シミの代表格です。これまで浴びてきた紫外線の蓄積や加齢によって、30代頃から現れます。頬、額、こめかみ、手背などの露光部にできる薄茶色~濃い茶色の斑です。当院のルビーレーザーや複合治療機器XEOで治療可能です。
2.ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

20歳頃から頬、額、目の下などにできる灰色~褐色の斑です。女性に多く、加齢・紫外線による光老化、過剰なスキンケア、遺伝性などが疑われています。当院のルビーレーザーで治療可能です。
3.雀卵斑(そばかす)

遺伝性が疑われており、女性に多く、学童期に顔の中心部あたりにできる数ミリ大の褐色斑で、日光照射で増悪します。当院の複合治療機器XEOで改善可能ですが、そばかすの性質上、再発は避けられません。
4.肝斑

30代頃から頬、額、鼻の下などにできるもやもやした薄茶色の斑です。更年期、妊娠、ピル服用中など女性ホルモンのバランスの乱れ、紫外線や擦り過ぎなど刺激も関係しているようです。当院では内服治療としてトランサミン、外用治療としてハイドロキノンをお勧めしており、レーザー、光治療は行っていません。
5.炎症後色素沈着

炎症後色素沈着とは、ニキビ痕、虫刺され後、傷、レーザー照射後など、何か皮膚のダメージを受けた後に強い炎症が起きることで一定期間発生する、茶色のシミのことをさします。当院では内服治療としてトランサミン、外用治療としてハイドロキノンをお勧めしており、レーザー、光治療は行っていません。
ルビーレーザー(The Ruby nano_Q)
こんなときはQスイッチルビーレーザー!
- しみを1回でなるべく確実に消したい
- 大きなしみを取りたい
- 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)を取りたい
- まぶたのしみを取りたい
- 薄くぼんやりしたしみを取りたい
Qスイッチルビーレーザーの適応
- 表皮色素性病変~老人性色素斑(しみ)など
- 真皮色素性病変~後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)、太田母斑(青あざ)など
しみ治療の確実性が高く、薄いしみ・深いしみでも反応し除去します。
メラニン色素に最も反応が良く、治療効果がしっかりと現れます。

Qスイッチレーザーには、ルビーの他、ヤグ、アレキサンドライトがあります。その中でもルビーは周囲の正常組織を損傷することなく、最も選択的かつ効果的にシミの治療が可能です。また、レーザーのパワーにムラが少なく、照射部に均等な効果を出すことが出来るという特徴があります。
料金
1ショット1,650円(税込)(1㎠につき7~10ショット)
副作用など:レーザー照射時の痛み、内出血、発赤(数日間)、かゆみ、色素沈着や水疱などが副作用として報告されています。