2009年度の脊椎手術総数は全国で第1位となりました。特に低侵襲手術が大半を占めています。低侵襲脊椎手術とは患者さんへの負担が最も少なく、小切開・1~2泊短期入院・合併症発生の低率化を特徴とした最先端医療をさします。全手術が1~2泊と短期入院(プチ旅行感覚)で行なわれます。
腰椎椎間板ヘルニアの手術総数も407件と全国一の手術件数を示しています。
そのうち局所麻酔の1泊手術である経皮的内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術PELDは327例、全身麻酔の2泊手術である内視鏡手術MEDは80例でした。
脊柱管狭窄症の年間手術総数は280例であり、局所麻酔の1泊手術は60例、全身麻酔の2泊手術である内視鏡手術は154例でした。
脊椎圧迫骨折の椎体形成術は局所麻酔の1泊手術であり74例でした。
メッシュ内にセメントを入れる画期的方法であり、骨セメントの脊髄腔内への漏れ・肺梗塞の危険性・セメント毒等の副作用を克服した安全で最先端の手術方法といえます。
2010年度は、頸椎椎間板巨大ヘルニアの経皮的摘出術が新しいドイツ製内視鏡でバージョンアップが可能となりました。1泊入院です。さらに頸椎人工椎間板置換術はこの度日本で最初に導入され好成績を収め始めました。
首の骨が一部動かなくなる頸椎前方固定術に比べ、頸椎人工椎間板置換術は正常な動きが確保され、かつ3泊で退院できる新しい画期的な方法といえます。
| 手術名 | 主な適応疾患 | 人数 |
|---|---|---|
| 経皮的内視鏡下腰椎ヘルニア摘出術PELD | 腰椎椎間板ヘルニア | 334名 |
| 内視鏡下脊柱管拡大術MEL | 脊柱管狭窄症 | 321名 |
| 内視鏡下仙骨硬膜外腔癒着剥離術 | 脊柱管狭窄症 | 79名 |
| メッシュ袋内新セメント注入法 | 脊椎圧迫骨折 | 74名 |
| Mini-TLIF脊椎固定術 | 腰椎不安定症候群 | 45名 |
| 頸椎前方固定術ACDF | 頸髄症 | 24名 |
| 頸椎椎弓拡大術 | 頸椎脊柱管狭窄症 | 20名 |
| 経皮的内視鏡下頸椎ヘルニア摘出術PECD | 頸椎椎間板ヘルニア | 16名 |
| Xーstop挿入術 | 脊柱管狭窄症 | 8名 |
| 頸椎椎間孔拡大術 | 頸椎症性神経根症 | 2名 |
| その他のopen 手術 | 15名 |
読売新聞が、主に整形外科医で作る日本脊椎脊髄病学会と、脳神経外科医で作る日本脊髄外科学会がそれぞれ認定する専門医のいる計944施設に対して、2009年の治療実績のアンケートを実施しました。そのうち回答のあった484施設の中で、腰椎椎間板ヘルニアの手術件数は全国一、また腰部脊柱管狭窄症と頸髄症の3疾患に対する手術数の合計も全国トップクラスとなりました。
| 都道府県 | 病院名 | A | B |
|---|---|---|---|
| 愛知 | あいち腰痛オペクリニック | 407件 | 280件 |
| 東京 | 岩井整形外科内科 | 334件 | 173件 |
| 新潟 | 新潟中央 | 266件 | 379件 |
| 長崎 | 長崎労災 | 243件 | 199件 |
| 広島 | 浜脇整形外科 | 240件 | 37件 |
A…腰椎椎間板ヘルニア
B…腰部脊柱管狭窄症
「2010年12月5日(日) 読売新聞 朝刊」掲載 [435KB]