ヘルニアについて
椎間板ヘルニアは、次の3つのメカニズムで神経に障害を生じるため、痛みを感じることになります。したがって治療法も何を主として目的とするかで方法が異なってきます。
一番の痛みの発生原因は、椎間板に体重等の圧が加わり、椎間板が強く押され、突出した部分が後ろにある神経を圧迫してしまうからです。
突出したヘルニア部分が、大きく硬いと痛みが強くなります。A型、B型、および一部のC型ヘルニアは、髄核が豊富に存在しており、後方部が風船のように緊満膨隆した結果、神経の痛みが発生します。
二番目の痛み発生の原因は、膨隆した靭帯もしくは脱出髄核が、神経と線維性癒着を生じ、神経のすべりが悪くなってくるからです。長い間、神経がヘルニアと接触していると、粘性の高いフィブリン等が出現し、線維性癒着が増強し、神経は動けなくなってきます。本来、脊柱管内で自由に動くべく神経の滑走性は低下し、神経に引きつれやゆがみが起こってきます。
三番目の痛み発生の原因は、神経の周囲が充血炎症したり、神経の機能が低下して、神経麻痺・しびれ等を生じている場合が挙げられます。充血炎症は初期の急性疼痛であり、疼痛化学物質の出現によります。

坐骨神経痛とは臀部から大腿の後ろまたは外側を通り、足先まで痛む神経痛のことを指します。痛みの他、しびれ感や冷たい感じが伴うことも多く、起立や、歩いたりする際に特に症状が強くなります。筋肉のひきつれ感やだるい・重い・長距離が歩けない等の症状もよくあります。足先の筋力が低下し、大腿や臀部の筋肉が萎えることもあります。
坐骨神経痛の原因は腰で神経が圧迫されたり、癒着したりして神経に引きつれが生ずることによります。20~50才代では椎間板ヘルニアによることがもっとも多く、60歳以上では脊柱管狭窄症によることが多くなります。70才以上の女性では骨粗鬆症による背骨の圧迫骨折からくることもあります。
まずMRI等で正しく診断することが大切です。
